Online edition:ISSN 2758-089X
ラット脳イノシトールリン脂質代謝に及ぼすMethamphetamineの影響
methamphetamineは,精神病様症状を呈することが知られており,そのメカニズムについてイノシトールリン脂質代謝(Pl response)を通して検討した.ラット脳PI responseはα1-receptorを介しても回転しており,α1-receptor antagonist (moxisylyte) 100 mMを投与することによって代謝は抑制できた. methamphetamine (10 mM)はリチウム(10mM)と同時に投与すると,イノシトールニ燐酸,イノシトール三燐酸が増加蓄積し代謝回転の亢進が認められた. methamphetamineは, PI response を亢進させ細胞の過活動を引き起こし精神症状と関連していることが推察された. (平成3年11月19日採用)
- 著者名
- 森下 茂,他
- 巻
- 17
- 号
- 4
- 頁
- 357-359
- DOI
- 10.11482/KMJ17(4)357-359.1991.pdf