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食道アカラシアの治療 バルーン拡張術の有効性に関する検討

 食道アカラシアにおけるバルーン拡張術の有効率と治療効果に影響を与える因子について検討した.対象は2006年1月から2009年5月に,当科で食道アカラシアと診断し,バルーン拡張術を施行した16例(男性5例,女性11例,平均年齢54.8±21.4才)である.食道アカラシアは,臨床症状,食道X 線造影検査, 上部消化管内視鏡検査および食道内圧測定結果により総合的に診断した.全例カルシウム拮抗薬 (アダラートLR(10mg)1~2T)の内服治療のみでは症状のコントロールが不良であったため,入院の上内視鏡的バルーン拡張術を施行した.同治療には,Rigiflex AchalasiaBalloon Dilator(ABD)(Boston Scientific Corp, Boston, Mass)(径30mm)を用い20psi×1分間の拡張を1.0±0.8回(平値±標準偏差)施行した.内視鏡的バルーン拡張術後,症状が消失し食道X 線造影検査にてバリウムの通過が良好な事を確認した後,外来経過観察とした.平均観察期間15.6か月における内視鏡的バルーン拡張術の有効率は62.5%(10/16)であった.また,治療効果に影響を与える因子として,年齢,治療前のLES 静止圧,治療前後のLES 静止圧が示された.(平成24年3月27日受理)
著者名
筒井 英明,他
38
3
75-82
DOI
10.11482/KMJ-J38(3)075

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