エタノール大量局注による肝細胞癌治療法の検討 肝細胞癌15例に対し,エタノール大量局注を行い検討を加えた.局注量は1回10 ml~35 ml (平均15.5 ml)使用した.副作用は一過性の血圧低下,血圧上昇および発熱がみられたが,重篤な副作用は認めなかった.肝動脈塞栓術(TAE)による治療で不十分な壊死に対してPEITを追加することにより完全な凝固壊死がえられることが生検組織から確認された.腫瘍径5cm以上の肝細胞癌に対してはTAEとPEITを併用する方法が有効であると思われた. (平成2年4月6日採用)