症例は脳出血で入院した52歳の女性である.入院時心電図では,陰性T波と著明なQT延長がみられ,モニターではTorsades de pointes 型心室頻拍が多発した.本症に対してリドカインを静注したところ心室不整脈は全く消失し順調な経過をとった.急性期の脳出血患者に対しては,心電図モニターを施行し重篤な心室不整脈の管理にあたることが重要と思われた.(昭和63年10月26日採用)
著者名
寒川 昌信,他
巻
15
号
1
頁
141-145
DOI
10.11482/KMJ-J15(1)141
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