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Online edition:ISSN 2758-089X

肝細胞癌に対するエタノール局注療法におけるNK活性とT Cell Subsets の検討 ―レンチナン併用局注の影響について―

肝細胞癌15例を対象にエタノール腫瘍内局注療法(PEIT)を行い,末梢血NK活性およびリンパ球サブセットの変動を測定した.エタノール単独局注時とレンチナン局注併用エタノール局注の両者の免疫能に及ぼす影響を比較検討した.NK活性はエタノール単独局注時には26.1±13.0%から局注1日後15.9±11.1%と有意の低下を認めた.レンチナン併用時には前21.5±14.4%, 1日後21.8±16.9%, 7日後30.3±14.5%と増加がみられた.リンパ球サブセットに関してはOKT 4 はレンチナン併用時前44.7±8.9%,1日後50.3±11.4%, 7日後49.3±11.1 %と有意の増加がみられ, 4/8比も前2.0±0.9から1日後2.5±1.1と有意に増加した.エタノール単独局注ではOKTサブセットの変動はほとんどみられなかった.以上の結果からレンチナン局注の併用は肝癌に対する全身的免疫反応の賦活に有用であると考えられた.(平成元年4月25日採用)
著者名
山本 晋一郎,他
15
3
429-436
DOI
10.11482/KMJ-J15(3)429

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