Imipramine服用56例のクラスター分析 うつ病患者56人をハミルトンうつ病評価尺度(HDRS)の21項目をもとに,クラスター分析をおこなった結果,患者を4群に分類することができた.症状の特徴から抑制型,不眠型,悲哀型,身体型と命名できた.躁病の既往者数や年齢は群間に有意差は認められなかった.性別は抑制型が男11人,女2人,悲哀型が男3人,女6人で,両群の間に有意差が認められた. imipramineの効果は抑制型の13例中7例,不眠型の20例中8例,悲哀型の9例中6例,身体型の14例中11例が有効と判定され,身体型は不眠型に対して有意に有効であった。HDRS得点は身体型32.4点,不眠型22.3点,悲哀型21.6点,抑制型15.5点の順に高く,不眠型と悲哀型の間以外で有意差が認められた.(平成元年8月17日採用)