脳卒中(視床出血)患者における初期情報からの歩行能力予後予測 -リハビリテーションシステムの違いによる治療効果の検討- 一般救急病院における脳卒中視床出血患者44例の歩行能力到達度を初期情報(年齢,左右,CT分類,血腫量,入院時意識レベル,入院時麻痺の程度の6項目)から,多変量解析・数量化I類を用いて予測することを試みた.その結果,臨床的にも推計学的にも精度の高い予測式が得られた.その予測式を基準としてリハビリテーション(以下リハと省略)医学教育病院での視床出血患者30例の歩行能力到達度を予測した.実際値との差をリハシステムの違いによるリハ効果と考えて検討したところ,好結果14例,不変12例,悪化4例であった.機能の向上としては,監視が独歩自立に,全介助が介助への向上が顕著であった.(昭和63年1月4日採用)