h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

Metaphyseal Chondrodysplasia Schmid Type の1例

低身長,0脚を主訴とする, metaphyseal chondrodysplasia Schmid typeを経験した.四肢短縮の小人症であるこの疾患は,クル病,その他の骨系統疾患と類似し,低身長,O脚,内反股を呈し,X線学的には,四肢長管骨のmetaphysisが漏斗状を呈し,骨端軟骨線に接した部位では, flaring, cupping, irregularityを示していた.変形は,大腿骨近位及び遠位端,脛骨近位及び遠位端,上腕骨近位端,橈骨遠位端に認められた.手指骨の短縮はなく,手根骨における骨年齢も正常であった.頭蓋骨では,冠頭蓋などの異常はなく,また,脊椎,肋骨,骨盤骨に著変は認めなかった.血清Ca値,血清P値などの血清生化学検査等異常なく, metaphyseal chondrodysplasia Schmid type と診断した.O脚矯正の目的で両側脛骨骨切り術,両側大腿骨骨切り術が施行された.現在,0脚,内反股は矯正されているものの低身長である.早期に診断を付け,予想される変形に対して,できるだけ早く矯正手段を構ずるべきであると考える.(昭和62年12月7日採用)
著者名
西下 淑文,他
14
2
291-295
DOI
10.11482/KMJ-J14(2)291

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