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Online edition:ISSN 2758-089X

内因性エストロゲンおよび, Tamoxifen下のエストロゲンレセプター測定に対するHydroxylapatite法の評価

内因性エストロゲン, tamoxifenの存在下でエストロゲンレセプター(ER)の実態を検討する目的として,ERの全結合部位(占拠型十非占拠型)の検出を試みた。exchangeassayはhydroxylapatite (HAP)法とdextran coated charcoal (DCC)法の両者で行い,また, enzyme immunoassay (EIA)法における検討も加えた。1.ラット子宮サイトソルに1nM非標識17β-estradiolを添加すると,占拠型ER検出率はHAP法で96. 3 %,DCC法で75.5%を示したが,10μM非標識17β-estradiolを添加すると,各々48.3 %と6.0%であった。2. 100 nM 非標識tamoxifenを添加すると,占拠型ER検出率はHAP法で100%,DCC法で80.1%を示したが,10μM非標識tamoxifenの添加では,各々62.5%と6.3%を示した。3.EIA法では添加の種類,濃度による影響はなく,100%の占拠型ER検出率を示した。以上より,HAP法がDCC法と比較して良好な占拠ER検出率を示すことが明らかであった. HAP法とEIA法との比較においては,後者はERの抗原基を検出する点て,ホルモンレセプターの結合機能を必ずしも反映していないため,今後も注意深く慎重に検討されるべきと思われる。(昭和63年2月25日採用)
著者名
一本杉 聡
14
3
347-358
DOI
10.11482/KMJ-J14(3)347

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