岡山県市町村別健康指標について -3ヵ年(昭和56年~58年)の三大死因集積値からの算出- 岡山県下78市町村における死因による地域差の有無を三大成人病について確かめた.すなわちそれらの死亡数を用い,市町村別,男女性別の標準化死亡比(SMR)を求め, SMRによる各疾患相互の相関を調べ,次の結果を得た.1)人口の多い都市部のSMRは平均的な値を示し,人口の少ない町村部ではSMRの差が大きかった.2)男性に比べて,女性の方が地域差があらわれやすかった.3)心疾患,脳血管障害については,男女性の間に相関があったが,悪性新生物総計については,相関がなかった.4)男女性とも,悪性新生物総計と胃癌の間に相関がみられた.(昭和63年2月3日採用)