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Online edition:ISSN 2758-089X

クラスター分析を用いたうつ病の異種性に関する研究 -Zimelidineの治療効果からの考察-

うつ病をクラスター分析を用いて分類することを試みた結果,自律神経型,抑制型,心気型,強迫型の4群に分類できた.心気型と強迫型は神経症的傾向が強かったが,自律神経型と抑制型は内因性うつ病の病像を呈していた.セロトニン選択的再取り込み阻害薬のzimelidineに対する反応性は,自律神経型が100%,抑制型が44.4%であり,自律神経型が抑制型よりも良好な反応性を示した(p<O. 1).また,躁病の既往は自律神経型がO%,抑制型が55.6%であり,抑制型が自律神経型よりも躁病への親和性が強かった(p<O. 1 ).これらの結果からは,自律神経型と抑制型の間には生物学的異種性が存在する可能性が示唆される.(昭和63年2月25日採用)
著者名
笹野 友寿,他
14
3
442-448
DOI
10.11482/KMJ-J14(3)442

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