Online edition:ISSN 2758-089X
Candidaの赤血球凝集活性
グルタールアルデヒドで固定したヒト赤血球を用い, Candidaの赤血球凝集活性を調べた.実験に用いた18種または株のCandidaはGPY-broth培地ではすべて酵母型となった.2種のCandidaの酵母型細胞は赤血球凝集活性を示したが,他の16種または株のCandidaの酵母型細胞は赤血球凝集活性を示さなかった. 1/10 MEM-broth培地では6株のCandida albicansと4種のCandidaが仮性菌糸を形成した.これらの仮性菌糸は強い赤血球凝集活性を示した.2株のC. albicansと6種のCandidaは1/10 MEM-broth培地でも仮性菌糸を形成せず酵母型細胞のままであった.これらの酵母型細胞は赤血球凝集活性を示さなかった.病原性の強いC. albicansで仮性菌糸の形成傾向が強かったことから赤血球凝集活性と病原性の関連について考察をおこなった.(昭和63年6月21日採用)
- 著者名
- 美祢 弘子
- 巻
- 14
- 号
- 4
- 頁
- 525-529
- DOI
- 10.11482/KMJ-J14(4)525