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ヒト椎間板における老化アミロイド沈着 一椎間板変性,椎間板ヘルニアの程度との関係-

摘出手術より得たヒト椎間板組織を使って老化アミロイド沈着の有無を調べ,椎間板変性と椎間板ヘルニアの突出度との関係を検討しさらに,そのアミロイド前駆物質について検討し以下の結果を得た.1) 88椎間中45椎間(51.1%)でアミロイド沈着を認めた.アミロイド沈着は加齢にしたがって高率に認められ,50歳以上の症例では,それ以下の年齢群に比べ有意にアミロイド沈着が高かった.性差は認められなかった.2)後縦靭帯が保たれていた膨隆型(protrusion type)と後縦靭帯を破って突出していた脱出型(prolapse type)のアミロイド沈着率では有意差は認められなかったが,脱出型のうちfree fragment を認める脱出遊離型では高率にアミロイド沈着を認めた.また,頸椎と腰椎によるアミロイド沈着率の差は認められなかった.3)沈着アミロイドは,過マンガン酸カリウム処理に抵抗性であり非アミロイドA蛋白であった.PAP法を使った主要アミロイド前駆物質とも反応がなく,今までに解っているアミロイド蛋白のいずれでもない新しいタイプのものであった.このアミロイドの産生の機序は不明であるが,軟骨細胞の関与が示唆された.
著者名
森井 章司
13
2
148-159
DOI
10.11482/KMJ-J13(2)148

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