バルーンカテーテルによる拡張術が有効であった先天的食道狭窄の1例 症例は,70歳女性で嚥下障害を主訴として当科に入院した.食道造影では,食道入口部に高度の狭窄を認めた.内視鐃検査では,狭窄部の内腔は平滑であったが,肛門側へ挿入できなかった.先天的食道狭窄と診断し,バルーンカテーテルによる拡張術を施行したところ著しい症状の改善を認めた.バルーンカテーテルを用いた拡張療法は,食道狭窄に対し有用であり安全に施行できる.