副腎原発悪性褐色細胞腫の2症例 内分泌症状がなく,初診時すでに巨大でありながら,画像診断が困難であった悪性褐色細胞腫2例を経験した.症例は2例とも中年で,既往歴に高血圧はなかった. ComputedTomography (C. T.)にて1例は右副腎,もう1例は左副腎に一致して低濃度の腫瘤を認め,肝への転移による低濃度域を認めた.血管造影で2例ともあまりhypervascularではなかった.剖検にて2例とも悪性褐色細胞腫とその転移と診断された.副腎原発悪性腫瘍について,画像診断を中心に文献的考察を加えて報告する.