転移性十二指腸癌と内視鏡検査 -15症例の検討- 転移性十二指腸悪性腫瘍について7年間の自験例に検討を加え,以下の結論を得た.1)転移性十二指腸悪性腫瘍は15例で,膵癌11例,胆嚢癌4例であった.2)いずれも粘膜下腫瘍の所見を有しているが,膵癌では,病変は下行部,水平部で内側を中心とし,胆嚢癌では下行部で全周性病変であることが特徴である.3)紫がかった色調変化は,転移性十二指腸悪性腫瘍の診断根拠のひとつと考えられた.