h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

クラスター分析を用いたうつ病の新分類

ハミルトンうつ病評価尺度(HDRS)をもとにクラスター分析を用いてうつ病患者を分類した.そして以下の結果が得られた.1.うつ病を『るいそう型』,『軽症型』,『激越型』,『心気型』および『身体型』の5群に分類できた.2.『るいそう型』は体重減少で特徴づけられた.3.『軽症型』はHDRS得点が低く,特徴がなかった.4.『激越型』は不眠,不安,激越,身体症状で特徴づけられた.5.『心気型』は離人症,心気症,生殖器症状,身体症状で特徴づけられた.6.『身体型』は不眠,身体症状,体重減少,日内変動で特徴づけられた.7.躁病の既往があるものは『るいそう型』と『軽症型』に有意に偏った(p<0.05).
著者名
笹野 友寿,他
13
3
260-265
DOI
10.11482/KMJ-J13(3)260

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