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化学的消化法を用いた肝の走査型電子顕微鏡的研究-硬変肝の観察-

肝被膜を剥離し化学的に消化する方法と,短時間固定後化学的に消化する方法を利用して硬変肝を走査電顕で観察し,以下の結論をえた.1.肝被膜下の増生した細胆管を非自由表面から立体的に観察することができた.その走向は一部では直線状であったが,大部分が不規則に分枝しながら屈曲蛇行しており,一度細くなった後,球状にふくらんで盲端に終っていた.2.再生結節の表面を立体的に観察することができ,増生した扁平な細胆管網が再生結 節を被っている所があった.細胆管や小胆管の非自由表面を詳細に観察することができ,それらの断面も観察された.3.血管系は,今回,間質に存在する毛細血管と動脈枝のみしか観察されなかったが, 肝内血管を非自由表面から三次元的に観察できる本法は,肝硬変の重要な病態の1つである肝循環障害の病態生理を形態学の面から解明するのに役立つものと考えられた.
著者名
小林 和司
12
1
1-10
DOI
10.11482/KMJ-J12(1)1

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