川崎医科大学附属病院における原発性肺癌剖検例 -過去11.6年間, 140例の解析- 1974年1月から1985年8月までの11.6年間に川崎医科大学病院病理部で扱った原発性肺癌の剖検例140例について臨床病理学的に調査した.特に,(1)年次推移, (2)死亡年齢 および性別, (3)組織型について,(4)転移,(5)原発部位,(6)その大きさ,(7)死亡原因,(8)喫煙歴,(9)重複癌,(10)潜伏癌および原発不明癌などの観点から検討を加えた. 本学ではここ数年,肺癌剖検例の増加をみない.腺癌が一番多い組織型であったが,他学,全国集計例にくらべ小細胞癌が多いのが目立った.