代謝性骨疾患の骨シンチグラフィ 99mTc標識リン酸化合物による骨シンチグラフィは活動性の骨病変の存在や範囲を検出するのに,骨X線像よりも感度が良く,信頼性があることはよく知られている.本論文では,原発性副甲状腺機能亢進症,副甲状腺機能低下症,骨軟化症,骨粗鬆症,高カルシウム血症を合併した悪性腫瘍や腎性骨異栄養症などの代謝性骨疾患について,骨シンチグラフィを施行し,骨シンチグラムの所見を解説した.骨シンチグラフィは代謝性骨疾患の病態生理を理解する上で重要な手段であり,多大の利点を与えることが期待される.