腎抗原刺激マウスの腎間質組織における免疫細胞反応の意義 -モノクロナール抗体による検討-(第一報) 同種腎抗原によるマウス自己免疫性IC腎炎において,多核白血球,Tリンパ球の部位別,経時的変動をABC法により組織切片上で観察した.抗原刺激後,多核白血球は14日目を中心に一過性の変動を示したが,Tリンパ球は7日目にまず髄質部で増加し,以後持続した.皮質部では,14日目に軽度の増加を認めた.14日目の多核白血球変動とTリンパ球変動の間に解離を認め,このことより細胞性免疫反応の不全型,あるいは局所における免疫自己制禦機構の関与する可能性が示唆された.