緊急内視鏡検査の臨床的検討(第2報) 一高齢者の出血性胃潰瘍について一 1979年4月より1982年9月までに,急性上部消化管出血にて来院した, 70歳以上の高齢者の緊急内視鏡検査は56例であった.そのうち出血性胃潰瘍は27例であった.それら潰瘍の性状を熊田の分類1)に従い,潰瘍底と予後の関係を,同じ時期に行った69歳以下の30症例と比較検討した.漬痩底に露出血管および新鮮血,凝血を認める高齢者の出血性胃潰瘍は予後不良となることが多く,厳重な管理が必要である.