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有髄軸索の平均直径と平均個数により, 軸索充填密度を推定する方法

軸索の充填密度とは, 「神経束断面積の中で,軸索面積が占める割合」を表す指標である. 計測領域の面積をA,その中にある軸索数をn,各軸索の面積をSi (i=l,2, …, n) とすると軸索の充填密度は S=nΣi=1A (1)と定義できる.このSを軸索の平均直径と単位面積当たりの平均個数より計算する方法を研究した.つまり,軸索の平均直径をdとすると, (1)式は S=π/4・nd2/A (2)で推定できる.そのとき(2)式で問題となるのは径の変数,つまりdに何を使用するかである.これについて,分布の適合度検定をおこない,統計学上最も理論的なdが何であるか調べた.その結果,有髄軸索の径についてのヒストグラムは対数正規分布であり,その横断面は楕円であることが明らかとなった.したがって, dには Iog√長径×短径 の平均を採用すべきであると推定された.実際の移植神経のデータにおいても,このような補正をしないと,悪いはずの再生神経が正常より過大評価されるものが多数出現した.
著者名
宮本 博子, 他
10
3
349-360
DOI
10.11482/KMJ-J10(3)349

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