h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

Blue Rubber Bleb Nevus Syndromeの1例

著者らは既にBlue rubber bleb nevus症候群の1例について報告したが,最近,さらに1例を経験したので報告する.症例は67歳男性で, 1984年2月15日に,皮膚,口腔内血管腫を主訴とし検査目的にて当科入院となった.理学所見では,口腔内に8個の血管腫を認め(Fig. 1),陰茎を含む全身には47個の青色の柔らかい血管腫を認めた(Fig. 2).消化管造影にては,食道に4個の隆起性病変を認め(Fig. 3),内視鏡検査にて血管腫と診断された(Figs. 4~6).また,胃内にも血管腫を認めた(Fig. 7).血液検査にては軽度の鉄欠乏性貧血を認めた.皮膚血管腫の組織像は海綿状血管腫であった(Fig. 8).消化管の他の部位,腹腔内臓器には血管腫を認めなかった.また,血管腫の家族歴もない.本邦においては, 30例の報告がある.食道血管腫は内視鏡検査にて診断されたが,本症候群における食道血管腫の合併はまれである.
著者名
星加 和徳,他
10
4
545-551
DOI
10.11482/KMJ-J10(4)545

b_download