h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

幽門をめぐる胃十二指腸形態のレ線的特徴に関する研究

消化性潰瘍時における胃十二指腸運動が,正常群と比べてどのような変化を示すかを,胃潰瘍と十二指腸潰瘍,さらにそれらを活動期と治癒期に分け検討した. (1)活動期潰瘍は,胃の蠕動と緊張およびGD angleが正常群に比べて有意に増大していた. (2)潰瘍群は胃の蠕動が増大するとき, GD angleが正常群とは逆に増大する傾向がみられた.(3)十二指腸潰瘍群は十二指腸の蠕勤が亢進するとき,逆にその緊張は低下し,その結果,異常十二指腸蠕動の出現が示唆された.
著者名
阿部 勝海
10
4
511-520
DOI
10.11482/KMJ-J10(4)511

b_download