脳血管撮影でみられた中大脳動脈の走行異常について 過去7年間に施行した795回の脳血管撮影を検討して4症例に中大脳動脈の走行異常(accessory middle cerebral artery 2, duplication of the middle cerebral artery 2)を見出し考察を行った.血管写の検討および発生学的な立場から,両者は本質的には同じ中大脳動脈の分枝であり, Padget (1948)の胎生Stage 3に生じたものであろうと考える.脳動脈瘤併存例では血行動態や動脈瘤周辺のmicroanatomyを知るために脳血管の走行異常に対する認識が必要である.