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Online edition:ISSN 2758-089X

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異常血色素に関する研究VII:異常血色素の異常鎖のトリプシン消化物のホスホセルロースカラムクロマト法による 分離について

異常血色素のトリプシン消化物からの異常ペプチドの分離精製法としてRibonucleaseAの構造解析に使用されていたホスホセルロース(P.セルロース)カラムクロマト法を改良し,推奨しうる良い方法を確立した.即ち,0.02M酢酸アンモニウム緩衝液(pH3.90)で平衡化したP.セルロースをカラム(0.8×40cm)に充填し,その上端にトリプシン消化物15mgを重層し吸着させ,0.02M酢酸アンモニウム(pH3.90 )と0.2M酢酸アンモニウム緩衝液(pH5.06)を組合せてこしらえたアンモニウムイオンの直線勾配液を用い流速9ml/hrで展開するとペプチドはそれぞれの成分に分離した.溶出液中のペプチドの有無は波長225nmの吸光度を連続測定する方法により調べた.本法の特徴はきびしい条件規制もなく容易な操作で従来の濾紙フィンガープリント法では分離不充分であった中性分画(αTp-1, 4, 9, 11およびβTp-1, ll, 13)がきれいな単一分画として分取出来ることである.最近当教室で検出したHb Matsue-Oki (α75 Asp→Asn), Hb Ube-2 (α68 Asn→Asp)およびHb Takamatsu (β120 Lys→Gln)を例にし,本法の構造解析への有用性を論じた.
著者名
日高 和夫, 他
7
1
1-5
DOI
10.11482/KMJ-J7(1)1

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