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痙攣性疾患患児における抗てんかん剤血中濃度に関する研究 第I編 小児てんかんおよび熱性痙攣患者の抗てんかん剤血中濃度について

てんかんまたは熱性痙攣と診断され Phenobarbital (以下PBと略す). Phenytoin(PHTと略す), Primidone (PRMと略す), Ethosuximide (ESMと略す), Carbamazepine (CBZと略す)の5種類の抗てんかん剤のうち少なくとも1剤以上の投薬をうけている患者の抗てんかん剤血中濃度をEMIT法により測定し,次の結果を得た.1.投与量と血中濃度との関係については CBZで有意の相関を認めなかったが PB,PHT,PRM,ESMでは相関を認め,投与量は, mg/日よりもmg/kg/日でより高い相関を認めた.2.体重ならびに年齢とIevel/dose ratioとの関係についてはCBZでは有意の相関を認めず, PB, PHT, PRM, ES班では相関を認め,特にPBでは,年齢7歳と体重25kgを境にしてIevel/dose ratioの急激な上昇を認めた.3.熱性痙攣患者においてはPB経口投与開始後, 1~2週間で血中濃度は定常状態に達した.また痙攣直後にPB 10mg/kgを筋注し,次いでPB 3mg/kgを持続経口投与すると,血中濃度は初期より上昇した.4. PBの血中より髄液への移行率は平均46%であった.5.大発作あるいは焦点性てんかん並びに熱性痙攣患者におけるPBの有効血中濃度は,3~22μg/mlであった.純粋小発作てんかんにおけるESMの有効血中濃度は25~110μg/mlであった.6. PHTその他の抗てんかん剤はいずれもPBの血中濃度を上昇させる傾向にあった.7.調剤過誤によるPHT急性中毒の1例と急性肝炎に伴ったPB急性中毒と思われる1例を報告した.
著者名
中村 誠
6
3
106-119
DOI
10.11482/KMJ-J6(3)106

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