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Online edition:ISSN 2758-089X

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本邦におけるマダニ類人体寄生例の概観 - 文献的考察 - (5) カモシカマダニおよびアカコッコマダニ刺症例

 本邦で発生したカモシカマダニ(1959~2005年)およびアカコッコマダニ(1990~2005年)の人体寄生例の報文を通覧して疫学的に検討した.症例数は,カモシカマダニが12例(男性7,女性3,性別不明2)で,アカコッコマダニが8例(男性3,女性5)である.患者の都道府県別発生数では,カモシカマダニは富山が4例(36.4%),アカコッコマダニは福島・東京が各2例(25.0%)で最も多かった.カモシカマダニの患者は4~10月に発生しており,発生率は4月の44.4%をピークに,66.7%の患者が4~6月に集中していた.一方,アカコッコマダニの患者は4~11月に発生しており,発生率は4月の50.0%をピークに,83.3%が4~6月に集中していた.患者の年齢は,カモシカマダニが3~65歳で,60歳代(30.0%)が最も多く,アカコッコマダニでは2~70歳で,9歳以下の児童(57.1%)が最も多かった.年齢と性別の関係は,カモシカマダニでは50歳代の男性と60歳代の女性(各20.0%)が,アカコッコマダニでは9歳以下の女児(42.9%)が最も多かった.虫体の寄生部位は,カモシカマダニでは胸部(30.0%)が,アカコッコマダニでは頭頂部(37.5%)が最も多く,カモシカマダニでは体幹部への寄生が60.0%を,アカコッコマダニでは頭部・頸部への寄生が87.5%を占めていた.患者がマダニの寄生を受けた場所については,カモシカマダニでは多くが登山で,アカコッコマダニでは竹やぶ・公園であった.(平成22年3月2日受理)
著者名
沖野 哲也,他
36
2
115-120
DOI
10.11482/2010/36.115.2010.Igakukaishi_Okino_etal.pdf

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