Quadriceps Myopathyを呈した肢帯型筋ジストロフィー症の1臨床例 50歳の男性が5年前から徐々に進行した歩行障害と,両側大腿部の筋萎縮を主訴として入院した.両側大腿四頭筋と大殿筋に筋力低下が認められたが,他の四肢筋の筋力は,ほぼ正常であった.筋電図で大腿四頭筋にわずかに筋原性と思われる所見が認められ,同部の筋生検で典型的な筋ジストロフィー症の病像が得られた.我々はこれを,肢帯型筋ジストロフィー症の1亜型と考えた.