尿路結石の分析―化学定性分析結果について― 川崎医科大学泌尿器科における尿路結石74個について,化学定性分析を行なった結果を報告する.腎結石18個,尿管結石43個,膀胱結石13個であった.分析方法は化学定性分析により,カルシウム,蓚酸,燐酸,炭酸,アンモニウム,シスチン,尿酸,マグネシウムの8項目について行なった.分析結果は,燐酸を含むもの57個(77%),蓚酸を含むもの45個(60.8%),炭酸を含むもの40個(54.1%),尿酸を含むもの14個(18.9%),シスチンを含むもの4個(5.4%)であった.他の医療機関と比較してみると,燐酸を含むものは58~96%,蓚酸を含むもの60~80%,尿酸を含むもの4~29%,シスチンを含むもの1~5.4%であり,ほほ同様の結果であった.