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乳幼児難聴の発見時期とそのごの過程について

当科難聴外来を訪れたことのある難聴乳幼児287人を対象にして1976年7月にアンケート調査を行ない,81人の回答をえた.その結果は次のごとくである.(1)難聴に気づいた年齢は,高度難聴(61dB~90dB),ろう(91dB以上)では,1歳代が,中度難聴(31dB~60dB)では,2歳代と3歳代が過半数をしめていた.(2)難聴を疑った動機は,高度難聴,ろうでは「音に対する反応がない」,中度難聴では「2~3語以上ことばが増えない」,軽度難聴(30dB以内)では「聞き返すことが多い」とするものがもっとも多かった.(3)難聴を疑ってから3ヵ月以内に病医院に受診するものが79%あったが,そこで「ようすをみなさい」などと経過観察型の指示を受けたものが過半数をしめていた.(4)したがって,数力所の機関を訪れたのちに,補聴器を装用して訓練を開始したものが多かった.開始時期は,難聴に気づいてから1~2年経過した2歳代,3歳代が過半数をしめていた.(5)難聴児対策として,早期発見,早期訓練開始が重要であり,それに関して,保護者が難聴に気づいてから,訓練を開始するまでの期間をできるだけ短くすることが,当面のわれわれのつとめであると考える.
著者名
小西 静雄, 他
3
1
48-54
DOI
10.11482/KMJ-J3(1)48

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