h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

t_toukou

胃肉腫の内視鏡的検討-自験例と最近10年間の文献的考察-

胃肉腫の11症例について内視鏡所見を中心に報告し文献的考察を行なった.そのうちわけは,細網肉腫7例,ホジキン病,淋巴肉腫,悪性肉芽腫,平滑筋肉腫,各1例であった.胃肉腫の頻度は,過去10年間に当院で切除した胃悪性腫瘍944例の1.06%,同期間に施行した胃内視鏡検査13,847例の0.07%にあたる.内視鏡的に術前に正診しえたのは11例中6例54%で,5例は胃癌と診断した.胃癌と肉腫との鑑別は,胃平滑筋肉腫の1例と,多発性潰瘍,巨大皺襞,隆起形成の混在する混合型以外は困難であった.1963年から1974年の間に742例の胃肉腫症例が文献的に報告されており,その内視鏡検査施行率は僅かに17.9%で,そのうち正診率は27%にすぎない.我々の各々の症例について,病変の内視鏡像を中心に分析を行ない,文献的に考察を加えた.ホジキン病で,retrospectiveに3年8ヶ月経過を検討しえた症例8と,内視鏡的に粘膜下腫瘍の所見を呈した隆起が,4ヶ月後に凹凸不平な表面に変化した症例2は,特に興味ある症例であった.
著者名
小堀 迪夫, 他
2
2
61-75
DOI
10.11482/KMJ-J2(2)61

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