当院医療従事者のHBs抗原とHBs抗体その1 中央検査部を対象として 川崎医大附属病院中央検査部職員および川崎医療短大臨床検査科学生計180名につき,HBs抗原およびHBs抗体を調査した.HBs抗原陽性率は2.2% (4名),HBs抗体陽性率は15.0%(27名)であった.HBウィルス感染率は検査技師および短大3年生で高く,短大1,2年生で低かった. HBs抗原陽性は4名の短大生に認められ,1名は急性肝炎に罹患し,他の3名はasymptomatic carrier と考えられた.HBs抗体陽性率は医療経験年数に従い多くなり,3年以上の経験をもつ検査技師には50%以上の高率に認められた.各部門別のHBs抗体陽性率は生理部門を除き差が認められなかった.