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心尖拍動図の基礎的研究-仰臥位記録と左側臥位記録との対比-

心尖拍動図(Apexcardiogram,ACG)の記録に際して被検者の体位―仰臥位と左側臥位-による心尖拍動最強点の移動方向と範囲およびA波率(A/E-O比), A-E, Q-E, C-E,Ⅱ-O, E-Ⅱ間隔の各計側値の差異について検討した.対象はACGが仰臥位と左側臥位で記録しえた65例である.心尖拍動最強点は仰臥位から左側臥位に体位を変換することによりほとんどの例で左方に移動し,その移動範囲は0ないし50 mmであった.A波率は仰臥位で10.3%,左側臥位で13.9%と左側臥位で有意な高値を示した.このことは異常値を11%以上とすると仰臥位40例中15例,左側臥位では同じく25例となりA波異常例は左側臥位でより高率に認められたことになる.各時相分析値はA-EおよびE-Ⅱ間隔で高い相関を示したに過ぎなかった.両体位間で各計測値に差を生じたことは,仰臥位ではACGの各変曲点が不明瞭であったり波形が歪む例が多かったためである.以上のことからACGは仰臥位で記録不十分な例では左側臥位で試みることが必須と考える.また,仰臥位と左側臥位でA波率の異なる例があるのでどの体位でACGを記録したか明記すべきである.
著者名
山本 誠一, 他
1
1
67-74
DOI
10.11482/KMJ-J1(1)67

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