Online edition:ISSN 2758-089X
院内肺炎重症群(C群)に対するTazobactam/Piperacillin, Pazufloxacin 併用療法の有効性と安全性に関する検討
院内肺炎重症群(C群)に対するTazobactam/Piperacillin(TAZ/PIPC),Pazufloxacin(PZFX)併用療法の有効性と安全性を検討した.院内肺炎重症群(C 群)20例を対象とし,TAZ/PIPC 1回4.5g,1日3回, PZFX 1回500mg,1日2回の併用投与を行い,その臨床効果,細菌学的効果,副作用などにつき検討した.その結果,臨床効果は,有効率60.0%(20例中12例有効)であった.細菌学的効果は,除菌率69.2%(13株中9株除菌)であり,Escherichia coli 3株中3株,Streptococcus pneumoniae 2株中2株,methicillin-sensitive Staphylococcus aureus ,Serratia marcescense 各々1株中1株,Enterococcus faealis ,Pseudomonas aeruginosa 各々2株中1株が除菌された.副作用として,注射部位静脈炎が3例(15.0%)にみられ,臨床検査値の異常変動は8例(40.0%:肝機能障害4例,腎機能障害4例)にみられたが,いずれも軽度であった.以上より,TAZ/PIPC, PZFX 併用投与は,院内肺炎重症群(C群)に対して推奨できる治療法と考えられた.
- 著者名
- 沖本 二郎, 他
- 巻
- 45
- 号
- 頁
- 49-53
- DOI
- 10.11482/KMJ-J201945049
- 掲載日
- 2019.10.1