h_kaishi

t_toukou

非アルコール性脂肪性肝疾患におけるShear Wave Elastography(SWE)と肝線維化マーカーの組み合わせによる肝線維化診断の予測の検討

非アルコール性脂肪性肝疾患(Non-alcoholic fatty liver disease:NAFLD)の中から予後の悪い線維化が進展した非アルコール性脂肪肝炎(Non-alcoholic steatohepatitis:NASH)を非侵襲的診断法にて拾い上げることが重要である.今回,バイオマーカーやshear wave elastography(以下SWE)を組み合わせた非侵襲的診断における肝線維化進展症例の診断能の向上について検討を行った.肝生検およびSWE を施行し,肝線維化マーカーを測定したNAFLD 患者140名を対象とし,SWE 値と肝線維化マーカーの測定を行い線維化進展例(stage3以上)の診断の拾い上げについて検討した.各種線維化マーカーはstage3-4の線維化進展例で有意に上昇を認め,SWE においてはstage2の段階から上昇し,他の線維化マーカーより早い段階からNASH の線維化の診断ができた.SWE,Ⅳ型コラーゲン7S,WFA+M2BP,P-Ⅲ-P,ヒアルロン酸,FIB4 index におけるstage3以上のAUC はそれぞれ0.86,0.83,0.79,0.75,0.75,0.77であった.さらにSWE と線維化マーカーを組み合わせたところ,AUC はそれぞれ0.92,0.88,0.86,0.88,0.88で診断能の上昇を認めた.特にSWE とⅣ型コラーゲン7S の診断能が最も優れていた.NASH におけるSWE は簡便に線維化進展の診断が可能であり,バイオマーカーを組み合わせることで肝線維化診断能が上昇した.以上より線維化の軽度なNASH 症例や非アルコール性脂肪肝(Non-alcoholic fatty liver:NAFL)を識別し,肝生検を減少させる可能性があり,NAFLD の予後の改善に繋がると思われた.
著者名
浦田 矩代, 他
46
55-64
DOI
10.11482/KMJ-J202046055
掲載日
2020.12.2

b_download