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Online edition:ISSN 2758-089X

記述的観察研究に基づいた,COVID-19流行下における小児下気道感染症入院例の喀痰から分離されたStreptococcus pneumoniae および Haemophilus influenzae の薬剤感受性の検討

背景:COVID-19の流行下でのStreptococcus pneumoniae(SP)とHaemophilus influenzae(HI)の薬剤感受性薬剤感受性のデータが日本国内においてほとんどない. 方法:2020年1月~2022年3月(コロナ流行下)の当院小児科における下気道感染症入院例の喀痰から分離されたSP とHI の薬剤感受性について検討した. 結果:コロナ禍で計188の株を調査し,SPではペニシリン耐性菌の割合は約半数で,HIではβラクタマーゼ非産生アンピリシン耐性(BLNAR: β -lactamase negative ampicillin resistance)の割合が約6割であった.抗菌薬使用例は,SP 検出例に比べHI 検出例で有意に多く,HI 検出例ではペニシリン系抗菌薬使用例でBLNAR の検出が有意に高くなっていた. 結論:コロナ流行下においても,SPとHIにおいて一定の割合でペニシリン耐性菌が検出されており,抗菌薬適正使用のためには継続的な疫学調査が必要である.また,HI においては,ペニシリン系薬の使用が薬剤感受性に影響を与えた可能性が示唆された.
著者名
近藤 篤史, 他
50
19-28
DOI
10.11482/KMJ-J202450019
掲載日
2024.6.17

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