水上バイク事故による顔面多発骨骨折の1例 ここ数年,プレジャーボート等の小型特殊船舶のなかでも水上バイクの数は増加し続けており,今後もこの傾向は続くと予測される.それに対応して事故者数も増加し,安全性の早急な確立が課題となっている.今回私達は,水上バイク操縦中モーターボートと衝突し顔面多発骨折を生じた症例を経験した.水上バイクの操縦は,車の運転と同様,安易な計画や無茶な操作により,大惨事を引き起こしかねない.過去の報告を検討するとともに,今後の海洋レジャーに対する教訓として意味深い1症例と考え報告した.(平成15年12月26日受理)