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Online edition:ISSN 2758-089X

Venous flap を用いた指小欠損修復の経験

 Venous flap は,皮弁内に静脈のみを含め挙上する皮弁であり,挙上が容易であり主要動脈を犠牲にしないという利点を有する.今回, Venous flap を用いた手指の再建を経験したので報告する. 症例は,68歳男性.左母指爪部の悪性黒色腫に対して,骨を含む局所切除を行い,同部の欠損に対して左前腕部からVenous flap を挙上し,母指末節背側部の欠損を再建した. 爪下悪性黒色腫に対してVenous flapを応用した報告は現在までに認められず,本法は,外傷のみならず,腫瘍切除後の手指の小欠損の被覆に対しても有用な再建法のーつであると考える.                            (平成11年7月2日受理)
著者名
漆原 克之,他
25
2
113-116
DOI
10.11482/KMJ-J25(2)113-116.1999.pdf

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