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Online edition:ISSN 2758-089X

超音波ガイド下経皮的嚢胞ドレナージにより改善した膵尾部仮性嚢胞の1例

症例は飲酒歴の長い49歳男性.昭和60年5月,慢性膵炎に合併した膵尾部仮性嚢胞の摘除術を受けた.しかし,約5ヵ月後に膵尾部嚢胞が再発した.再手術の同意が得られなかったため,まず,超音波ガイド下経皮的嚢胞穿刺吸引を行ったが無効であった.そこで,超音波ガイド下経皮的ドレナージを施行し,約2ヵ月後に嚢胞を縮小せしめた.本例は嚢胞と主膵管に交通があり,膵液逆流による嚢胞再発の恐れがあったが,ドレナージチューブの閉鎖と開放をくり返すことで嚢胞を次第に縮小器質化させるよう工夫した結果,今のところ再発はみられていない.
著者名
日野 一成,他
13
3
320-323
DOI

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