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脳卒中患者のPULSES評価と歩行能力

臨床的な意味で歩行の自立は移動の自立と同様の意義を持ち,極めて重要である.脳卒中による片麻痺,脳動脈硬化症を主体とする老人病院でリハ医療の評価法については,現在まで種々発表されているが,我々は筒単に行え,老化も考慮に入れたモスコビッツのPULSESの得点と,独自に作成した歩行評価点との比較検討を統計学的に行った. 対象と方法については次の通りである.昭和58年6月末,リハ治療を行っていた症例121名のうち,無作為に抽出した40名について行った.PULSESについて:そのアルフ ァベットはP:全身状態,U:上肢, h:下肢, S:知覚, E:排尿.排便, S:精神,感情を示し,これら6項目を異常無しから重度異常の四段階に分けた. 歩行評価についてはI補助具. II補装具.III介助. IV安定性を分類し, 20m歩行速度を測定した. 解析の対象とした項目はPULSES (6項目)と歩行評価4項目(評価の順序づけの困難な補助具を除く)の計10項目で,データー数は40であった. 結果については次の通りである.各項目間の相関について, PとLの相関は極めて高かった.また安定性と介助,歩速とP,歩速と安定性に相関が深いところから,多忙な日常診療では,患者の疲労,排便をも考慮して, PULSESが歩行の実用性の評価にも,かなり信頼性をもって適応できる事が示された.
著者名
津田 鴻太郎
10
3
373-379
DOI
10.11482/KMJ-J10(3)373

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