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標準版家族心理教育による入院率減少効果- FAS(Family Attitude Scale)からの考察

家族心理教育は,統合失調症患者を持つ家族の感情表出(Expressed Emotion: EE)を低下させることによって患者の再入院を減少させることが証明されているプログラム(EBP: Evidence Based Program)である.日本ではこのプログラムの普及を目指し,心理教育・家族教室ネットワークが研修を行い,標準版家族心理教育を普及させてきた.今回EE をFAS(Family Attitude Scale)で評価しながら標準版家族心理教育を行った結果をまとめ,考察した.プログラム前後でFAS の有意な改善は見られなかったが,患者の入院率(年あたりの入院回数)はプログラム前後で有意に減少した.プログラムへの参加を中断した家族ではFAS が有意に高く,プログラム開始時に患者が入院している割合が有意に高かった.プログラムの参加を継続した家族およびプログラム参加率の高かった家族,クロザピンを使用した患者の家族において,患者の入院率が有意に減少した.参加が継続できた家族でプログラム前のFAS が高い群では患者の入院率が有意に減少した.FAS が高くプログラムへの参加を中断せざるをえない家族を,いかに支援してプログラムにつなげるかが重要と考えられた.
著者名
北村 直也, 他
47
49-59
DOI
10.11482/KMJ-J202147049
掲載日
2021.4.22

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