h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

topimage01

2000.01.08

 

2000.01.07

 

2000.01.06

 

2000.01.05

 

2000.01.04

Usefulness of magnetic resonance angiography in the diagnosis of systemic origin of an aberrant artery to the basal segment of the lung: Description of two cases *

 近年magnetic resonance imaging (MRI),ならびにmagnetic resonance angiography(MRA)の撮像技術の進歩により,血管の走行や解剖学的異常が動脈造影とほぼ同様の精度で非侵襲性に描出できるようになった.また,高速撮像法とMRI用造影剤の急速静注法の導入により血行動態を経時的に観察評価できるようにまでなっている. 今回我々は,肺底動脈体動脈起始症2例のMRI,ならびにMRAを施行することにより病変部に流入する異常動脈と,その起始する血管を描出することができ,血管造影検査と同等の所見を得ることができた. 第一の症例は15歳の健康な男性.左前胸部血管性雑音を指摘され,胸部造影CT上,左下肺野に血管性腫瘍が認められ,肺動静脈瘻や肺分画症が疑われた.術前にMRAならびに血管造影検査が施行され,ともに胸部大動脈左側から分枝する異常血管と,それが左肺底区に分布している所見が得られた.肺底動脈体動脈起始症の診断で,左下葉切除術と異常動脈根部結紮術が施行された. 第二の症例は61歳の男性で,潰瘍性大腸炎と,ピリン系薬剤およびそばアレルギーの既往がある.胸部単純写真にて左肺野に異常陰影を指摘され,胸部造影CTにて異常血管と左下肺野に血管性腫瘤が認められた. MRAを施行したところ,腹部大動脈から分枝する拡張した異常血管が,横隔膜を貫き左肺底区に分布している所見が得られた.この症例についても,肺底動脈体動脈起始症と診断された.        (平成11年12月20日受理)

2000.01.03

Significance of nitric oxide in ionomycin-evoked [3H] GABA release from mouse cerebral cortical neurons *

 Ca2+ ionophore であるionomycinがCa2+ 依存性神経伝達物質放出を誘発すること,およびNO生成を誘発すること,さらにNOが神経伝達物質放出を促進させることから,ionomycin誘発性神経伝達物質放出がNOの生成を介して行われる可能性が考えられる.そこで本研究ではionomycin誘発性[3H]GABA放出におけるNOの機能的役割を,初代培養マウス大脳皮質神経細胞を用いて検討した. Ionomycinは,神経細胞からの[3H]GABA放出を用量依存性に増加させた.このionomycin誘発性[3H]GABA放出は, NO scavengerであるhemoglobinおよびNO合成酵素阻害薬であるNG -methyl-L-arginine およびNω-nitro-L-arginineにより用量依存性に抑制された. Na+依存性GABA担体輸送阻害薬であるnipecotic acid およびNO-711は用量依存性にionomycin誘発性[3H]GABA放出を約50%抑制した.また,それぞれL型およびP/Q型voltage-dependent Ca2+channet (VDCC)阻害薬であるnifedipineおよびω-agatoxin VIAの共存下ではionomycin誘発性[3H]GABA放出は約50%減少し,さらにこの条件下にnipecotic acidあるいはNO-711を反応系に添加することによりionomycin誘発性[3H]GABA放出は完全に消失した.Ionomycin誘発性[3H]GABA放出はhydroxyl radical scavengerであるdimethylthioureaにより用量依存性に増加した.以上の実験成績から, ionomycin誘発性[3H]GABA放出はionomycinによる細胞内へのCa2+ 流入に引き続くNOS活性化とこれに伴うNOの生成を介して誘発されると考えられる.        (平成12年3月11日受理)

2000.01.02

The problems of primary care for soft tissue injuries of the face *

 顔面骨骨折は頭蓋内損傷を含む問題からその治療の重要性についてしばしば報告されてきた.しかし骨折を伴わない顔面軟部組織損傷の治療は軽視されがちである.幼小児や女性においては顔面に生じた醜状瘢痕のため精神的な問題を生じることもあり,慎重な治療が必要である.初期治療に際して,初診医が注意すべき問題点を顔面の部位別(眼瞼,鼻,耳介,口唇)に記載した.なお各部位別に専門医による治療を要求される場合について言及した.                             (平成12年3月11日受理)

← newer entries older entries →