h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

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1986.03.04

Histopathological Studies on Contact Dermatitis: VII. Retest Reaction at a Previous Skin Test Site at Various Intervals after Testing

感作モルモットにDNCBに対するアレルギー性接触皮膚炎を惹起し,その部位にretest を1週間後に行ったものと4週間後に行った場合に反応に形態的(肉眼的,組織学的)に差がみられなかったが,機能的には前者は抗原特異性を示さないが後者は示すという差異がみられた。

1986.03.03

Histopathological Studies on Contact Dermatitis: VI. Chronologic Development of Histological Changes in Experimental Retest Reaction

DNCB接触感作モルモットにおけるretest反応の組織学的変化を経時的に観察した.retest試験6時間後より真皮,表皮への好中球,単核細胞の浸潤が見られ,前者は9時間後に後者は24時間後にその数が最高となった.

1986.03.02

Studies on A-decomposing Enzyme Produced by Clostridium tertium

Clostridium tertiumはヒトのA型血液型活性を分解する酵素を産生する.我々はA型分解酵素の産生に及ぼす培地組成の効果を調べた.この結果最大の酵素活性は以下の組成の培地において得られた. 7 % enzymatic hydrolyzate of casein 0.5%yeast extract, 0.1% glucosamine, 0.5% KH2P04,および0.1% NaClである.Clostridium tertiumを上記の培地で37゜C,4日間嫌気的に培養し,その培養上清をDEAE Sephadex を通すことにより部分的に精製した.この部分精製酵素でヒトのA型赤血球を処理するとA型活性が失われH型活性が増加した.粗精製酵素の至適pHはpH7~8,至適温度は20゜Cであった.この酵素を応用する点からみて興味深いことは酵素が5゜CやO゜Cのような低温においても作用することである.

1986.03.01

Bone Scintigraphy in Metabolic Bone Diseases

99mTc標識リン酸化合物による骨シンチグラフィは活動性の骨病変の存在や範囲を検出するのに,骨X線像よりも感度が良く,信頼性があることはよく知られている.本論文では,原発性副甲状腺機能亢進症,副甲状腺機能低下症,骨軟化症,骨粗鬆症,高カルシウム血症を合併した悪性腫瘍や腎性骨異栄養症などの代謝性骨疾患について,骨シンチグラフィを施行し,骨シンチグラムの所見を解説した.骨シンチグラフィは代謝性骨疾患の病態生理を理解する上で重要な手段であり,多大の利点を与えることが期待される.

1986.02.10

A Case of Gnathostomiasis Cutis

皮膚顎口虫症の1例を経験した.症例は26歳,男性.ドジョウを生食して約3週間後,前胸部に移動性の線状紅斑が出現,その後皮疹は左下腹部さらに右下腹部に移動した.内臓には特に異常はなく皮膚に限局していた.皮疹の移動部位を中心に3ヵ所生検を行ったが,いずれも虫体は発見できなかった.その後著明な皮疹の動きはみられず現在経過観察中である.皮膚顎口虫症の推移,診断,治療について考察を行った.

1986.02.09

A Case of Thelaziasis callipaeda in Okayama Prefecture, Japan

岡山県建部町に居住する90歳の女性の右眼から線虫7匹を摘出したが,その形態学的特徴から東洋眼虫Thelazia callipaedaと同定した.本虫は中国地方からは初めての記載であり,この症例から本虫が九州から関東地方にかけて広く分布していることが推定された.

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